耐久性と耐候性を考えると、艶有り塗料と艶無し塗料では耐用年数の観点からそれぞれにメリットとデメリットがあります。艶有り塗料はその光沢が表面の汚れをはじきやすく、日光の直接的な影響を受けにくいため、長期間にわたって色あせや塗膜の劣化を抑えることのできる塗料です。こうした性質があるため、耐用年数は比較的長く、塗り替え工事の間隔を長くできます。一般的な耐用年数は10年から15年です。
艶無し塗料はその名の通り艶のないマットな質感が特徴です。そのため、細かい傷や汚れが目立ちにくく、外観の均一性を長期間保ちやすいという特徴があります。しかし、艶無し塗料は艶有り塗料と比較して汚れが付着しやすく、また、付着した汚れがなかなか落ちないのがデメリットです。そのため、メンテナンスを定期的に行う必要があるでしょう。艶無し塗料の耐用年数は環境だけでなくメンテナンスの頻度によっても変わります。耐用年数は7年から10年程度と、艶有りに比べてやや短くなる傾向にあります。
ただし、艶有り塗料の耐用年数10年から15年というのは、塗料が外壁を保護する機能的な期間を指すものです。その間ずっと塗装面が新品同様の艶や光沢を保つわけではありません。
実際には、艶や光沢は環境因子や日々の摩耗により、もっと早くにその鮮明さを失う傾向にあります。したがって、塗料選びの際は、塗装の美観を長期間維持するには艶有り塗料であっても定期的なメンテナンスや塗り替えが必要になることを理解しておいてください。
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